2008年11月14日

【アンケート】中学受験は子どもに精神的自立を促す

2008.11.13 15:00  産経新聞

アンケート期間 2008/10/22〜2008/10/28 回答者数: 381人

受験は、当事者である子どもにとってはもちろん、保護者にとっても重大な選択です。特に中学受験では、高校受験や大学受験と比べて保護者が深く関わる部分も多くなるだけに、保護者の関心もおのずと高くなるようです。まさに親子の共同作業ともいえる中学受験ですが、今回の調査では、多くの保護者が受験の体験を通じて子どもが成長したことを実感していることがわかりました。中学受験に対する保護者の考えと、保護者の感じた子どもの成長の様子をご紹介します。
4割強が「1校受験」だが、地域差は大きい
最初に、受験を検討していた中学校の数と、実際に受験した中学校の数を伺いました。
「実際に受験した中学校は1校だけである」という回答が最も多く、43.6%でした。続く「2校受験した」「3校受験した」とはかなりの差があり、全国的には中学受験では1校受験の家庭が多いことがわかりました。「全国的には」というのは、受験校の数について地域による偏りが大きいからです。
私立中学校が多く集まっている地域では、国公立校との併願でも、私立中学校を挑戦校・安全校などに分けて複数校受験することができますが、それは大都市圏に限られています。また、私立中学校の少ない地域では、「公立中高一貫校を1校受ける」または「国立中学校を1校受ける」という選択肢しかないこともあるかもしれません。
また、実際に受験した学校の数と、受験を検討していた学校の数を比べると、3校以上の受験を検討していた家庭が、最終的には受験校を減らしていることがわかります。小学6年生の11月以降に受験校を絞り込み、受験校を決定しているようです。
第1志望と併願校については通学環境について検討
次に第1志望と併願校についてどのような点について迷っているのでしょうか。自由回答で伺いました。
第1志望校と併願校の選び方で迷った点・苦労したことは何でしょうか?
* 「通学1時間圏内に、条件に合う学校が少なくて困りました」
* 「当初の志望校が、通うには距離的に無理があったので、悩んだ結果、実際は通いやすい学校を受けました」
* 「受験日が同じ学校が多く、重ならないように調節するのに苦労しました」
* 「第1志望校の偏差値に子どもの学力が届くかどうかが気がかりでした」
* 「学校によって出題傾向が違うので、試験対策に苦労しました」
最も多かったのは、「家から学校まで距離があり、通学に時間がかかるので、その学校に行かせるべきか迷った」という回答。迷った理由では、「満員電車での通学は、子どもの体力的に心配だったから」「学校が遠ければ、その分だけ交通費もかかってしまうから」などの声が寄せられました。中には、「県外の学校の受験を検討したが、家から遠いので結局受けなかった」という声も。中高一貫校なら6年間、子どもは毎日その学校に通います。学校の教育や学力的なところについての納得度が同じくらいであれば、通学時間・環境が第1志望の決定要因として強くなる、ということです。
そして次に多かったのは、「受験日が重ならないように調節することに苦労した」という回答。受験日は短期間に集中しているため、日程の調節に苦労する家庭が多いのは無理もないことです。結局、希望のとおりに受験日程を組めるのか、また物理的に日程を組めたとしてもそれが子どもの実力、体力に合っているのか、というところは親として頭を悩ませる点でしょう。
がんばる子どもの姿に、保護者は勇気をもらっている!
次に、子どもの受験生活について、保護者が心を動かされたエピソードを伺いました。
【受験生活を通じて、「お子さまと一緒にがんばろう」と思ったり、やりがいを感じたりなど、応援する保護者の側が勇気をもらったというエピソードがあれば教えてください】
* 「スタートが遅れたので、かなり難しい受験でしたが、言わなくても黙々と勉強している姿に感動しました」
* 「遊べなくても不平を言わずにこつこつと机に向かう姿を見て、心の底から応援したくなりました」
* 「雨の日も雪の日も嫌がらずに塾へ行く子どもの姿には、送り迎えをしていて頭の下がる思いがしました」
* 「受験前の大みそかに、親子で勉強しながら、除夜の鐘を聞いたことが忘れられません」
* 「子どもが以前は解けなかった問題が解けるようになった時は、親も自分の努力が報いられたような気がしました」
* 「親が解けない問題を解説してくれた時に、子どもの成長を実感しました」
ほかにも、「塾から帰ってから、さらに夜遅くまで勉強する子どもの姿」や「模試の成績が良くなくても諦めないで勉強する子どもの姿」などに励まされたという回答が多く寄せられました。時には勉強の仕方や志望校について、親子で意見が対立することもあるようですが、「受験を通じて親子のきずなが強くなった」という声も聞かれました。さまざまなエピソードに共通しているのは、子どもが自発的に勉強に取り組んでいることであり、そういう子どもの様子に非常に多くの保護者が感動していることです。
子どもと一緒に受験勉強をしたり、塾への送り迎えや弁当づくりを「頑張ろう」と思える原動力はここにあるのかもしれません。常に子どもを励まし、笑顔でサポートし続けることは簡単なことではありませんが、我が子に励まされる場面もあるからこそ、ハードな受験を乗り越えていけるのでしょう。
中学受験に自学自習の必要を感じている保護者は8割以上!
では、保護者は、中学受験で子どもが自らすすんで勉強する必要性をどの程度感じているのでしょうか?
「中学受験に自学自習の力がとても必要である」と考えている保護者が最多で、全体の59.8%。続く「自学自習の力はまあ必要である」と合わせると83.7%に達しました。一方、「自学自習の力は必要ない」という回答はほとんどありませんでした。中学受験には勉強に対する子どもの積極性が必要であると考えている保護者が多いことがわかります。
中学受験をとおして子どもは精神的に成長する
最後に、中学受験をとおして子どものどんなところが成長したと感じているかを自由回答で伺いました。
【受験をとおしてお子さまのどんなところが成長したと思いますか?】
* 「自分で決めた進路に進むことができ、やればできるという自信がついたため、子どもが一回り大きく見えます」
* 「一緒にがんばった受験仲間を通じて、友情と努力の大切さを学んだと思います
* 「自分がつらい思いをした結果、他人の痛みを理解できるようになったところです」
* 「自分で目標を立て、達成するために努力しようという意欲が感じられるようになったと思います」
* 「自分が今、何をすべきか、何ができるか、を判断して行動できるようになりました」
* 「試験の厳しさを知り、自らすすんで計画的に勉強する習慣がつきました」
最も多かったのは、「中学受験をしたことで、子どもに自信がついた」という回答です。多くの保護者が、努力して自分で決めた目標を達成したことが、子どもに自信をつけることになったと感じているようです。また、「他人の痛みを理解すること」は、自分が痛みを知っていないと難しいもの。受験を通じて挫折や失敗を体験した子どもも多いようです。
回答はほかに、「諦めずに困難に立ち向かう精神が育った」「集中力が養われた」「勝負に臨む覚悟がついた」など。全体として、受験によって子どもが精神面で成長したと感じている保護者が多数であることがわかります。
(まとめ)
アンケートから伝わってきたのは、中学受験を通してわが子の精神的な成長を実感した保護者の様子でした。成長する子どもの姿が保護者のサポートの大きな原動力にもつながっています。
今回は受験の終わったご家庭に伺った結果でしたが、これから受験に向かうご家庭ではいろいろな不安、悩みがあることでしょう。模試などの結果について、勉強への取り組みについて、ついつい言い過ぎてしまうこともあるかもしれません。
コーチングの専門家である石川尚子先生の連載「やる気を引き出すコーチング」もお役立てください。
(提供:Benesse教育情報サイト
posted by 受験オタク at 09:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 中学受験事情
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