2007年02月07日

【主張】「12の春」 魅力ある公教育の再生を

2007/02/06 産経新聞
私立中学受験する子供の数が増え続けている。学習塾大手の四谷大塚や日能研によると、東京、神奈川など首都圏で、小学6年約30万人のうち、中学受験生は5万人を超え、「12の春」に、6人に1人が受験する高い割合だ。

裏には、公立の学力低下や、いじめ問題などに責任を持って解決策を示せない公教育への不信がある。

私立中学を受験する割合は、この20年で倍増した。とりわけ、公立で毎週土日が休みの学校5日制や授業内容が3割削減の学習指導要領が実施された平成14年度以降の伸びが大きく、「ゆとり教育」拡大とともに、私立への人気が高まったことを示している。

今の親たちが小学生のころは、中学受験する子はクラスで1、2人だったはずだが、現在、都内23区ではクラスの4割が受験する地区もある。

受験のための塾通いも、以前は5〜6年生からだったのが、今では1年生から通う子供たちも珍しくない。

中学受験のための塾費用は、一例では1年生で年間20万円、6年生で年100万円ほどもかかる。公立より高い授業料を払ってでも私立に行かせたいという親が少なくないのだ。だが、払えない家庭はどうなる。

ゆとり教育のほか、相次ぐ問題に責任を明確にしない教育委員会や学校に保護者からの不信感も強い。

この間に私学は、少子化で受験者減少を見込んで教育内容の充実や改革を進めてきた。塾関係者は「最近の親の要望は、有名大学合格者数だけでなく多様だ。主要教科で公立の倍あるカリキュラム作りのほか、思春期の子供たちのためのカウンセラー常駐などさまざまな工夫をしている」という。

「悪い評判がたてば次の年から生徒が来なくなる」という緊張感は、公立の学校現場には少ない。学校選択制や外部評価制など、いち早く改革を進める東京都品川区の例や新設の公立の中高一貫校が人気を集めているが、まだ一部で、公立復活には程遠い。

政府の教育再生会議の野依良治座長は、塾が不要になるくらいの公教育改革を提唱する。教育改革関連3法案は魅力ある公立学校づくりをバックアップするものだが、まだ取り組みの余地は大きい。公教育の再生は、国民の強い願いである。(2007/02/06)

posted by 受験オタク at 10:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 中学受験事情
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