2007年06月10日

中間層の二極化と、カトリック校人気

asahi.com 2007年06月04日 「モリガミに聞け」  中間層の二極化と、カトリック校人気
先日、母子家庭の母親から娘をカトリック校にやりたい、というご相談を受けた。自身は教徒ではないが、カトリック校なら娘にかける思いを受け止めてくれそうだから、という理由だった。他日、別の方からは某名門カトリック校にサラリーマン家庭でも入れて頂けるものか、というご質問だ。

要は実力プラスアルファは必要なのか、という趣旨だったが、言外に資産家の家庭であることが求められているのではないか、という想定があっての疑問だった。中学受験が、産業化された塾によって大衆化した結果、私立学校の裁量で行う入試も学力一本になった。

その結果、前者のカトリック校への思いのみを生かして入学を許可することが出来なくなり、一方で後者の心配も杞憂と化した。ましてカトリック校といえども運営側にもクリスチャンが激減している事情があるから、需給とともに薄味になっているのは否めない。

1995年以降、わが国の中間層にいわゆる二極化が起こり、年収800万以上のアッパーミドルにとどまり、かつそれ以上に富裕化する層と、ロウワーミドルで年収が500万〜600万にダウンする層が顕在化した。この間の母子家庭の窮乏化はさらに大きかったとされる(東大出版会刊『日本の貧困研究』)。

 同書に紹介されている阿部彩氏の研究によれば、年収400万〜500万を境に急激に生活充実度や生活満足度が分岐するそうだ。いわば中流と下流の境である。確かにその辺りが住宅費が余りかからない、という前提で子ども一人をナントカ私立中に通わせられるギリギリの年収ラインであろうことは偽らざる実感である。

 ともあれそれなりの生活をしている親も、ぎりぎり踏みとどまっている親も、こうしてたまたまカトリックの学校に学ばせようと願っている。いわば富める者と貧しき者とに引き裂かれつつある時に、その門を共に叩いているという現実に、カトリック校は今向き合っていることになる。

勿論、これはカトリック校に限らない。目の前のニーズに応じて教育をしている限り、その学校の門を叩く親は尽きないだろう。ただ、生活格差の現状を踏まえるならば、受験勉強が高価でスパルタに傾かないよう入試は簡にして要を得たものでありたい。

上位とされる学校がまずますその方向にあるのはさすがだ。ただし、首都圏では受験生の8割が4倍台の入試状況で親も子も気憂になりやすい。2倍台か手の届く合格校をまず探そうと言いたい。

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2007年02月15日

過熱する中学受験市場 大手進学塾も相次ぎ参入

FujiSankei Business i.  2007/2/2  ゆとり教育で公立校離れが加速
 東京都と神奈川県で1日、私立中学の入試が解禁となり、中学入試シーズンが本番を迎えた。今年は首都圏で私立・国立中学校への受験者数はバブル期を上回り過去最高を記録するとされ、少子化を尻目に、大都市圏での中学受験熱は上昇する一方だ。こうした状況を反映し、中学受験向けの大手進学塾による拡大競争も過熱化している。

 この春、大手進学塾が相次いで拡大路線を打ち出す。首都圏で小中学生向け集団指導進学塾「市進学院」を運営する市進(千葉県市川市)は、子会社を通じ、個別指導塾「個太郎塾」のフランチャイズ(FC)加盟者の募集を始め、4月からFC事業に本格的に乗り出す。中学受験ニーズの高い首都圏で個別指導塾の新規開校ペースを引き上げ、個別指導という差別化で競争激化に備える。

 難関中高受験の進学塾で知られる早稲田アカデミー(東京都豊島区)もこの3月、首都圏で小中学生向け進学塾を同時に5校開校する。私立校の進学志向が強く市場性の高い首都圏に絞って集中的な開設に踏み込む。

 この背景には、少子化の進展により今後、市場縮小を余儀なくされる受験産業が、「ゆとり教育」への懸念から都市部を中心に加速する「公立校離れ」などから唯一の成長市場と目される中学受験市場にターゲットを絞り出したという事情がある。これを裏付けるように、大手受験産業がM&A(企業の合併・買収)により、中学受験市場に相次いで新規参入し、既存の大手進学塾との競争激化を誘発している。

 大学受験の大手予備校「東進ハイスクール」を運営するナガセ(東京都武蔵野市)は昨年10月、首都圏で中学受験向けの進学塾を展開する老舗、四谷大塚(東京都中野区)を58億円で買収した。「大学全入時代」を迎え、主体の大学受験市場が今後、尻すぼみとなるのは避けられないと判断し、中学受験市場に参入した。

 05年11月から子会社を通じて中学受験市場に参入している教材出版大手の学習研究社(東京都大田区)も、昨年6月に進学塾大手の桐杏(とうきょう)学園(東京都荒川区)を買収した。さらに、昨年12月に東北地区の進学塾「あすなろ学院」を運営する東北ベストスタディ(仙台市青葉区)を買収、完全子会社化した。少子化が進むなか、主体の教材販売が苦戦を余儀なくされ、進学塾事業育成でこれを補う方針だ。

 四谷大塚の予測によると、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で、07年度に私立・国立中学を受験する小学生は過去最高の5万1000人に達する。この数字は小学6年生の6人に1人に当たり、ある意味で、週5日制の導入など「ゆとり教育」による学力低下への危機感から公立校離れが加速していることを裏付けている。

 安倍晋三首相は1月26日の衆参両院本会議での施政方針演説で、「教育再生」を「内閣の最重要課題」に位置づけ、公教育の“復権”に、学校教育法改正案など教育改革関連三法案を提出する意向を示した。

 しかし、大都市圏の公立校離れは加速する一方で、少子化が進むなかで中学受験市場だけは拡大が続く見通しにあり、規模の拡大を追う大手進学塾間の競争は一段と熱を帯びそうだ。
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早実の倍率はアップ

2007年02月01日 朝日新聞
東京都と神奈川県で1日、私立中学入試が始まった。昨夏、全国高校野球選手権大会で高等部が優勝した早稲田実業の中等部(国分寺市)では、帰国生を含め男子776人(募集150人)、女子410人(同75人)が出願。志願倍率は、男子5.17倍(昨年度4.73倍)、女子5.47倍(同4.96倍)で、男女とも昨年度を上回った。校門前では、父母に付き添われた受験生に塾の講師らが声をかけた。「がんばれよ」。激励の握手に笑顔を見せたり、口元を結んだりしながら、受験生たちは試験会場に向かった。
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2007年02月07日

中学入試:「12の春」試練過熱 首都圏、私立受験5万人

毎日新聞  2007年1月31日
「12の春」が厳しさを増している。東京都、神奈川県で来月1日から入試が始まるなど、中学受験がピークを迎えているが、大手進学塾の予測では、首都圏1都3県の07年度入試の受験者は5万人を超え、過去最高となる見通し。政府の教育再生会議が「ゆとり教育」見直しを打ち出したが、公立校の不人気を裏付けた形だ。

大手進学塾・四谷大塚(東京都中野区)は、07年度入試の受験者数を、既に1月10日から始まった埼玉県、同20日から始まった千葉県の出願状況などから、5万2500人と予測している。

四谷大塚によると、これまでの最高は91年度の4万9500人。バブル崩壊後は99年度まで減少が続いたが、その後は上昇に転じている。07年度は91年度に比べて小学6年生全体の数が約9万人減少しているのに、過去最高となる見通しだ。岩崎隆義・中学情報部課長は「教科書の薄さに親が危機感を抱くなど『ゆとり教育』が影響している。一方、教育の独自性などを私立が打ち出してきたことも作用している」と解説する。

一方、日能研(横浜市)は、中学受験者数を5万7000〜8000人と予測する。小学6年生全体に対する受験率も20%台に乗り、5人に1人が受験するとみている。井上修・進学情報室長は「公立でも学校選択制の導入が増えてきており、中学受験をしてもしなくても親が12歳の段階で進路を選択せざるを得なくなってきている」と説明する。

中学受験に詳しい「森上教育研究所」の森上展安代表は「私立と公立の差が広がり、保護者が考えて進路を選択していかないと、それなりの学力が習得できない仕組みとなってきている」と分析している。【佐藤敬一】

◇道内、公私立15校で実施
道内で中学受験を行っているのは、私立14校と今春開校する道立登別明日の計15校。大半が1月中旬に入試を実施した。私立高が中学を併設するケースが多く、函館ラ・サールや函館白百合は東京など道外に受験会場を設けて、生徒募集を行っている。道私立中学高校協会の吉田一益事務局長は「中高一貫教育で大学受験での実績をアピールする学校が増えている」と話している。毎日新聞 2007年1月31日 北海道夕刊
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2007年02月04日

首都圏1都3県の私・国立中の受験者数と受験率

asahi.com  2007年01月17日 

中学受験の受験者増に拍車がかかっている。大手進学塾の予測によると、東京など首都圏の1都3県では近く佳境を迎える07年度入試で初めて5万人を超え、少子化もあって小学6年生の6人に1人が私立か国立を受験する見通しだ。受験者数、受験率ともに過去最高。ゆとり教育への不安に加え、私立側も中学部の新設など「受け皿」を広げていることが背景にありそうだ。

06年度に入って、四谷大塚が毎月実施している模擬試験の参加者は前年を1割余り上回った。これを踏まえて07年度入試の総受験者数を5万1000人と予測した。これまでの最高はバブル経済の末期、入学金や授業料がかかっても私立志向が高かった91年度の4万9000人。バブル崩壊後は減少傾向が続いて99年度に3万7000人まで落ち込んだ後、03年度以降は右肩上がりで増え続けている。

中学受験人気の理由として、関係者がこぞってあげるのが、ゆとり教育への保護者の不安だ。

学習内容を大幅に減らした現学習指導要領が施行されたのが02年度で、土日を休みとする学校週5日制の完全実施も02年度から。「親の多くは子どもの教科書の薄さに驚き、危機感を持った。私立は週6日制も多く、高校まで6年間の一貫教育で進学実績を伸ばした」(四谷大塚中学情報部の岩崎隆義課長)
 
その他、「公立中高一貫校の開設ラッシュが、一貫教育の私立への関心も高めた」(東京私立中学高校協会の近藤彰郎会長)、「家庭の子どもの数が減り、1人にかけられる教育費が増えた」(全国学習塾協会の稲葉秀雄専務)、「交通の便が良くなり、都県の境を超えて学校選択の幅が広がった」(大手進学塾「日能研」の井上修進学情報室長)など、様々な指摘がある。

私立中学の門戸も広がっている。付属中学の新設、男女共学化などを進めているからだ。今年4月も、東海大付属高輪台高校(東京)が中等部を設け、男子校の法政大第一中学(東京)は法政大学中学に校名を変えて共学になる。

昨年4月に女子校を共学にして校名も変更したかえつ有明中学(東京)は、昨年2月の入試で前年の6倍を超える志願者を集めた。
 

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