2006年10月17日

【中学受験ニュース】小学生は応用力に課題

毎日新聞に計算力調査の結果として「小学生は応用力に課題」という記事が掲載されました。



「6リットルは□リットルの1.2倍。□を求める数式は?」との問いに、
「6÷1.2」を選んだのは小学5年生で半数だけ――。


だったそうです。

こうした記事を見ると、「ゆとり教育の弊害」とか「学校力の低下」などとすぐに考えてしまいます。

また、「計算はできるんだけど、やっぱり応用がね」と感じる方もいる。

先日、ある家庭で子供(小学校5年)の勉強を見ていたら、その子供は、学校の宿題プリントをやっていました。

「どれどれ・・」と見てみると、プリントは小数点の割り算の文章題。

その問題を子供は、ものすごいスピードで解いていくんですね。それはそれは驚くべきスピードで・・・

ビックリしたのは、この子は「文章題なのに、まったく文章を読んでいなかったこと!!

「えっ、文章読まなくてもできるの?」と小生が聞くと、「少数の割り算だからね」と笑顔で答える。その子は、「少数の割り算」を習っているという頭があって、与えられる数字が2つある。それをピックアップしてポンポン割り算の筆算をしているのです。

10問近くある問題の最後の問題は、今までの2つしか数値が与えられていない基本問題よりは少し難しく、3つの数値が与えられている問題。

案の定、迷っています。しばらく迷った末に、全然違う数値の組み合わせで割り算を敢行。運よく?といっていいのか、その割り算は小数点第2で見事割り切れた!!

そのとき子供は「やったね!」という感じで笑っていました。

もちろん最後の問題は誤答ですから×になります。ただこの子は、1問間違って90点!惜しい!!と返却されたとき思うでしょう。

こういうことって、よく子供がしていると思うのです。

小数の掛け算習っているから、文章題も掛け算でしょう?と当てずっぽうでやっても結構合ってしまう。

そこになぜ掛け算するのか、なぜ割り算するのかを考えることはしていない。この子は受験塾に通う立派な中学受験志望者です。

こうなってくると、掛け算だよとか割り算だよというヒントがないと、もういけません。中学受験の問題は、そこを考える問題が出てきます。

よく応用力がないという声を聞きますが、例えばこういう学校の勉強から見落としている場合がほとんどです。

応用力の基礎は、なんでもない基礎の問題から。

我が子のそんな様子を少し気をつけてみてやってほしいと思います。


2006年9月1日 毎日新聞 【長尾真輔】


<計算力調査>小学生は応用力に課題

「6リットルは□リットルの1.2倍。□を求める数式は?」との問いに、

「6÷1.2」を選んだのは小学5年生で半数だけ――。


財団法人「総合初等教育研究所」(岐阜県羽島市)が小中学生らを対象に行った「計算の力の習得に関する調査報告書」でこんな結果が出た。

同研究所は「基本的な計算力に低下はみられないが、応用力に課題がみられる」と分析している。
 
調査は85、98年に続き3回目で、現行の学習指導要領になってからは初めて。昨年3月に小学生約8900人、中学生約2500人を対象に実施。応用的な問題を初めて取り入れた。

基本的な計算について過去の調査と同じ問題の平均正答率を比較すると、小学1〜4年生は前回に比べ1〜3ポイント上昇し、5、6年生はほぼ同じ結果だった。


ただ、2ケタの整数の掛け算「16×69」(小学4年)は9.5ポイント低下し75.1%、小数の掛け算「0・7×0.4」(同5年)は21.4ポイントも下がって55.5%。

ケタ数が増えたり、小数を含む計算で誤りが増える傾向がみられた。

「6リットルは、□リットルの1.2倍」の□を求める数式で「6÷1.2」を正しく選んだのは5年生で50.3%、6年生でも62.2%。

「40.8×1.9」の答えに最も近い数を「80、800、8000、80000」から選ぶ問題で「80」としたのは5年生の59.1%、6年生の71.3%にとどまった。

結果を分析した清水静海・筑波大大学院助教授(算数・数学教育学)は「計算技能が身についているわりに、計算の意味を理解したり、活用する能力が劣る。

読解力を磨き、見積もりや確認の習慣を育てることを学校現場でもっと意識してほしい」と話している。
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【中学受験ニュース】教育とお金

朝日新聞で「【中高一貫校のいま@首都圏】教育とお金」という特集が組まれました。

年収がそれぞれ違う家庭が登場し、子供にかかる教育費について、それぞれのリアルな事情が描かれていました。

「保険を解約した」
「パートに出始めた」
「貯蓄を取り崩した」
「小遣いを削った」
「車を売った」etc......


中学校に入学するまでの費用、そして、入学後の費用。どちらかというと、入学までの費用はみんな計算しても、入ってからの費用は大まかな数字で知っているだけ。

いくらかかろうが問題はないという家庭の比率は多くはないので、そのぶん、入学してからから思った以上に費用がかかったという声はよく聞かれます。

単純に「入学金」「授業料」など学校のパンフレットに記されている年間費用を足して12ヶ月で割って、月平均の費用を出すだけでは、たいてい「思った以上に費用がかかる」と思ってしまいます。

記事にも描かれていましたが、


入学時、学校のパンフレットにあったのは中学の入学金と授業料だけ。高校進級時も入学金が必要な学校があるとは中3まで知らなかった。施設の新築費、教材費、夏期補習など合宿費、PTA会費……予期せぬ出費が続いた。

一方の学校では、教師が生徒に、教室で「寄付のお願い」の手紙を手渡す。表向きは「有志」だが、催促を無視し続ける家庭の生徒には手紙が渡され続ける。

一方で、医師など高収入の家は、何口も寄付しているという話も聞こえてきた。

「全く払わない家もあるけれど……。うちは一度、20万円払ったきり。親が負い目に感じるのを学校は分かってやっているのか」と憤りすら感じる。

だが、子の言葉に救われた。「寄付はもういい。迷惑かけてごめん。でも、自分は意思が弱いから、勉強させられる私立で正解だった」


「憤りを感じる」いっけん共感できる感覚ですが、それでも入学する前に「知らなかった」あなたが悪いと言われても仕方のない話でもあります。

学校の不手際ならいざ知らず、子供が6年間お世話になろうとする学校に情報収集不足から「憤り」を覚えていては、不幸以外の何者でもありません。

子供はこういう問題には非常に敏感です。家庭で夫婦が学費のことでもめていれば、必要以上に気を遣う。ましてや「こんなにお金を払っているのに、この成績で・・・」などと言い始めたら・・・・・


想像するだけでも怖い話です。

予想外のことは起こりえますが、子供が塾で勉強に頑張っているときに、親は入学後について情報収集を行い、シミュレーションをしておくのが親の「勉強」になる。

6年間の中高時代のあとには、大学も残っているのですから。

関連記事

◆朝日新聞【中高一貫校のいま@首都圏】教育とお金(1)(2)(3)(4)


2006年02月14日 朝日新聞



教育とお金(1)

結婚当初は子どもは3人は欲しいと思っていた。でも、こんなにお金がかかるとは……。

東京都内に住む母親(35)は、小4の長男の塾の費用に頭を痛めている。地元の公立小入学と同時に始まった学校の完全週休2日制。子どもは「学校の授業がつまらない」と言うようになった。自分も「行事は学校、勉強は塾」と割り切っている。

だが、3年生から通い始めた最初の塾で先々いくらかかるか計算したところ、5年生からは年間80万円、6年生になると100万円近くかかることが分かった。会社員の夫(40)の年収は約480万円。慌てて他の塾の料金を調べた。

広告を見たり口コミで情報を集めたりしたほか、実際に塾にも足を運んで窓口で費用を尋ねた。ようやく見つけた今の塾は年間60万円ほど。この先もわずかに増える程度なので、ほっとしている。

だが「もう1人欲しいけれど、長男を私立中に行かせることができなくなるので産めない」と考えている。

文部科学省の04年度子どもの学習費調査によると、授業料、修学旅行費、給食費など中学校でかかる年間費用は、公立が約47万円に対し私立は約127万円。2・7倍だ。

「家計の見直し相談センター」(東京都品川区)のファイナンシャルプランナー藤川太さんは、「首都圏在住で年収が500万〜600万円の場合、子ども1人を私立中に行かせるには相当な覚悟が必要」と指摘する。

父親の小遣いを削る、車を売る、住宅ローンを見直すなどのアドバイスをするが、家計を補うため妻がパートに出るケースも少なくないという。

「1人目の教育にお金をかけたいから2人目の出産を迷っている」といった相談も、ここ数年増えている。様々なシミュレーションを提案しながら、藤川さんはこう答えることにしている。「やりくりすればなんとかなる。欲しいんだったら産みましょう」


2006年02月15日 朝日新聞



教育とお金(2)

受験料や入学金に一体、どれくらい準備したらいいのか。千葉県に住む父親(49)は昨年、長男が私立中を受けた際、試験日や発表日、入学金納入期限日を細かく色分けした表を作り、トイレやリビングに張って各日にちを頭にたたきこみ、受験シーズンを乗り切った。

通っていた公立小で、クラスをまとめきれないベテラン教師の姿に不安を覚え、4年生の夏から塾に通わせ始めた。6年生になると月4〜5万の授業料に、夏期・冬期講習がそれぞれ7〜8万円かかった。

受験校を決めた際、合否のパターンで入学金がどれだけ必要かシミュレーションした。最高で84万8千円、最低でも43万1千円かかることが分かった。大学入学に備えて入っていた郵便局の学資保険を解約するのでは足りずに、自分の生命保険もいったん解約して資金に充てた。背に腹は代えられなかった。

千葉、茨城、東京にある5校に出願。受験料だけで1校当たり2万〜3万円、計約12万円が消えた。1月、茨城と千葉の学校に合格。それぞれ入学金の一部、5万円ずつを払い込んだ。

2月初め、「本命」の都内男子校の発表に出かけた。この日は千葉の学校の全額納入期限日。結果は不合格だったが、落ち込んでいる暇はない。入学金の残金26万円を携えた妻が千葉に急ぎ、手続きを終えた。結局、「捨て金」も含め48万1千円かかった。

年収は約750万円。

下に次男、三男がいる。長男は部活の合宿や交通費で思いの外お金がかかるし、次男はすでに塾通いを始めている。大きな蓄えがあるわけではなく、いっぱいいっぱいだ。「それでも、子どもが頑張っている姿を見ると、チャンスは与えてやりたい」

だが、親の力でできるのは高校卒業まで。子どもたちには「大学は奨学金を使って自分たちの力で行きなさい」と告げてある。


2006年02月16日 朝日新聞 



教育とお金(3)

長女の私立中受験を決意した時、都内に住む父親(43)の年収は約500万円。勤務先の業績が振るわず、賞与が出ない一番苦しい時期だった。

しかし、公立小の学校公開日で目の当たりにした授業の風景に、愕然(がく・ぜん)とした。立ち上がって勝手に歩き出す子。机に突っ伏したままの子。考えが変わった。

受験を決めてから、家族4人で月2回取っていた外食をやめた。毎月の家計を「入金口座」「生活費口座」などに分け、収入と支出を明確にして家計を徹底的に管理した。月払いの保険料をすべて年払いに切り替えたところ、年額で20万円強も節約できた。

自分の小遣いも減り、月6万円が最後は4万5千円までカットされた。ランチは500円以内に収め、飲み会の誘いも3回に1回は断った。

私立は、受験だけでなく入った後もお金がかかる。学校調べには力を入れ、5年生の頃から説明会は40校程度回った。中学から高校に上がる時に制服を作り替える必要はないか、海外研修はあるのか、あるとすれば費用や参加率はどの程度かも尋ねた。

長女は高2、私立中を選んだ次女も2年生になる。会社の同僚に私学の費用を問われたことがきっかけで、一昨年、自分の体験を盛り込み、私立中の情報が検索できるホームページ(http://www.5gcj.com/)を立ち上げた。

学校説明会で手に入れたパンフレットや電話、メールを駆使し、首都圏約300校の入学金や初年度納付金などの情報を集めた。条件を指定すると、目当ての学校が検索できる。学校によっては初年度納付金が約100万円も違うケースがあった。

今は会社の業績も回復し、年収は約750万円、妻(43)もネットを使った収入がある。

だが、子ども2人を私立に通わせて、さすがに蓄えが底をついた。少しでも貯蓄ができる生活を始めないと、と妻と話している。


2006年02月17日 朝日新聞 



教育とお金(4)

首都圏に住む主婦(45)は8年前、双子の子どもを中高一貫校に通わせる決意をした。

きっかけは、授業参観日の担任教師の一言。

「小学校4年の漢字は、5年生で書ければいいんです」

「ゆとり教育」への不信が募った。友達の「あっちはリレーの選手だけど、お前は違う」という何げない言葉に、片方が落ち込む姿も見た。別々の学校に通わせたかった。

一人は東京都内、もう一人は埼玉県内の私立に合格。高校3年のいま、それぞれ国立大と私立大の入試を目前に控える。

週5日のパート収入は年100万円余。夫の収入を足すとほぼ1千万円となる。教育費は、約250万円で、毎月20万円かかる計算だ。ボーナスは多い時で数十万円貯金した。

「教育費で50万、80万かかる月もある。常に蓄えに回すことを考えた。毎月の生活費を一定にするのも鉄則でした」

入学時、学校のパンフレットにあったのは中学の入学金と授業料だけ。高校進級時も入学金が必要な学校があるとは中3まで知らなかった。施設の新築費、教材費、夏期補習など合宿費、PTA会費……予期せぬ出費が続いた。

一方の学校では、教師が生徒に、教室で「寄付のお願い」の手紙を手渡す。表向きは「有志」だが、催促を無視し続ける家庭の生徒には手紙が渡され続ける。

一方で、医師など高収入の家は、何口も寄付しているという話も聞こえてきた。

「全く払わない家もあるけれど……。うちは一度、20万円払ったきり。親が負い目に感じるのを学校は分かってやっているのか」と憤りすら感じる。

だが、子の言葉に救われた。「寄付はもういい。迷惑かけてごめん。でも、自分は意思が弱いから、勉強させられる私立で正解だった」

公教育だけで大学進学と就職が保証される社会なら、こんなお金の苦労はないのか。大学の学費で悩みながら、そう思うことが多くなった。


posted by 受験オタク at 11:34| Comment(0) | TrackBack(1) | お金

少子化だからこそ、激化する中学受験

今、公立、私立ともに中高一貫校が注目されている。

しかし、学校&企業は、すでに「その次」を見据えているようだ。

「小中高大一貫校」である。

関西圏では「関関同立」と呼ばれる関西の代表的な私立大学4校が相次いで付属小学校の開校に乗り出している。

少子化、大学全入時代になり、全国の大学の半数はすでに定員割れの状態。一方で、一部の大学の競争率は高倍率。行く大学はあるけれど、行きたい大学には行けない時代になってきました。

その「行きたい大学」も、少子化、人気校との競争で生徒数確保は大問題。ゆとり教育で空洞化が懸念される公教育のあけた大きな穴にここぞとばかりに有名私大の「囲い込み」戦略が襲いかかる。

ちょっと大げさに言えば、それが「関関同立」の附属小設立ラッシュにつながっているのでしょう。

その動きは、学校だけでなく、すでに企業にも及んでいます

大学予備校「東進ハイスクール」のナガセが中学受験の老舗「四谷大塚」を買収、学習研究社は、小学校・幼稚園受験塾で有名な桐杏学園を買収。

少子化を取り巻く流れは、大学・企業を飲み込んで、もう小学校受験まできているなによりの証明でしょう。まだ小学校受験は、一部の人にしか振り向かれていませんが、いずれ中学受験同様の広がりを見せるでしょう。

子供は明らかに減っているのに、近年の中学受験者数の増加しています。首都圏ではすでに4人に1人が受験をする。これから公立の中高一貫校がドンドン設立されていきますから、3人に1人、2人に1人というふうに、中学受験比率は上がっていきます。そしてこれは首都圏・関西圏だけではなく、全国的な傾向になっていくでしょう。

しかし、中学受験は未成熟な子供一人の力では到底乗り切ることができないのが現実です。少なくとも一定レベル以上の中学校を受験する場合、ほとんどの子供が自らの力だけで合格を勝ち取ることはできません。

なぜか?

それは、許容量を越えるレベルや量に負けてしまうからです。中学入試の問題を公立中学の3年生にやらせたら、それはすぐにわかります。

理科も社会も国語も算数も案外解けません。算数と中学数学は比べようがないですが、理科社会国語の3教科などは、「公立高校」の入試問題と同レベルか、それ以上と言ってもいいでしょう。

ぶっちゃけた言い方をすれば、中学入試は「3年早く高校入試をする」くらいのレベルと量が求められる。


当然、塾通いになる。ただ塾に通うだけで、相応の実力がつくのはごくまれ。合わせて家庭学習に力を入れる必要がある。

しかし、親は働いていて、とてもじゃないが子供の勉強を見る時間も暇もない。共働きで一定以上のお金はある。となれば、家庭学習の代わりに、個別指導で宿題や勉強を見てもらう。

今、「塾+個別指導」のセットが「とんかつ+キャベツ」のセット同じくらい広がりをみせているのは、中学受験の「レベル&量」からいっても当然なのです。

「私稼ぐ人」
「あなた勉強する人」
「あなた勉強を教えてくれる人」
「あなた宿題を見てくれる人」

などなど、それぞれの仕事を細分化し、代価を払って、それぞれの役割を担っているのが今の中学受験の家庭の典型的な姿でしょう。

ただ・・・・・・・・・・細分化して、役割を振り分けているにもかかわらず、どこかで機能不全を起こしている家庭がたくさん出ている。

つまり、「成績不振」です。それぞれの役割をきちんと果たせば、うまく機能するはずが、機能しない。主に機能不全を起こしているのは、家庭学習の部分です。

子供が中学受験の内容や量を消化しきれない・・・・・・・

大人は「私も頑張って働いて稼ぐから、あなたも頑張って勉強するのよ」と言いますが、この論理は子供にはまったく通用しません。

親は「成績不振」が続けば、「まだ足りないのか」と、今よりももっと塾や個別指導にお金を投入する。細分化し、それぞれ役割を担っている人にたくさんの報酬を払うことでモチベーションをあげて頑張ってもらおうとしている。

しかし、笛吹けど踊らず・・・・

これから我が子の面倒を「成績アップ」や「合格」という結果を保証する超高額サービスも十分考えられるでしょう。

そこまではできないという家庭では、最後の切り札である最終兵器を使うしか「あの量」の中学受験では戦うすべはなくなってくる。

切り札・最終兵器とは「家庭」もしくは「親」のことです。誰よりも我が子のことを思い、どんな苦労も無報酬でいとわない「親」です。

サービスに対して高額な費用を払える方は、高額になればなるほど少なくなっていきます。その中で受験に勝ち抜くために、実は一番モチベーションが高いのは親です。

夫婦で稼ぎまくって誰かに勉強みてもらうか、稼ぎはほどほどにして、家庭で子供の勉強をみてやるか。

究極の選択がこれから親にせまられることになるでしょう。




※関連記事を3つ掲載します。

◆小学生の塾費用16%増加 学力低下の不安から
◆「家庭の教育力低下と塾通いの増加」
◆「学習塾、大再編時代に 老舗も買収、小学受験に照準」

2005年12月15日 朝日新聞 


小学生の塾費用16%増加 学力低下の不安から

04年度に小学生1人にかかった学習塾や家庭教師などの経費は、前回(02年度)に比べ16.4%増の平均9万6621円にのぼったことが、15日に文部科学省が公表した「子どもの学習費調査」でわかった。

「ゆとり教育」を軸とするいまの学習指導要領が導入された02年度からこの費目は増加に転じており、学力低下への不安が塾通いを加速させている様子がうかがえる。
 
調査は、隔年で実施しており、全国の公私立の幼稚園から高校まで950校、2万1600人を抽出して実施した。
 
年間の学習費総額を学校種ごとに見ると、

公立幼稚園23万8178円(前回比2.2%増)
私立幼稚園50万9419円(同1.9%減)

公立小31万4161円(同7.5%増)
公立中46万8773円(同7.2%増)
私立中127万4768円(同3.5%増)
公立高51万6331円(同2.2%減)
私立高103万4689円(同0.4%増)

となっている。
 
最も伸びが高かった公立小は、塾経費や参考書代などを合わせた「補助学習費」が総額を押し上げている。

補助学習費は調査を始めた94年度以降、00年度まで4回連続で減り続けたが、02年度は2.7%増に転じていた。公立中は23万4658円で、前回比で7.0%増だった。
 
このうち、学習塾費だけを取り出すと04年度に1円でも支払った公立小の保護者は全体の41.3%(同2.3ポイント増)にのぼった。


2006/8/21 河北新報


7割「家庭の教育力低下」実感 秋田・県教委など調査

幼稚園から高校生までの子どもを持つ秋田県内の親の約7割が、家庭の教育力低下を感じていることが、県教委などが実施した調査で分かった。

理由については過保護やしつけ、自信がない親の増加といった親側の問題を挙げる保護者が多く、家庭教育支援の必要性も浮き彫りになった。

調査によると、家庭の教育力低下を感じていた親は68%に上り、「家庭の教育力が低下しているとは思わない」などと自信を持っている親はわずか6%にとどまった。

低下の原因は、「過保護、甘やかせすぎ、過干渉な親の増加」が56%と最も多く、「しつけや教育に無関心な親の増加」(36%)や「自信がない親の増加」(38%)など、自身を戒めるような回答が相次いだ。

「テレビ、映画、雑誌の影響」も53%に上った。

家庭教育には66%の親が悩みや不安を抱えており、「勉強や将来の進路」(48%)「基本的な生活習慣」(44%)「性格や考え方」(42%)が上位を占めた。

外部の支援を求める声は80%に達し、「家庭では体験できない活動の場の提供」「気軽に相談できる場の設置」の要望が多かった。

調査は県社会教育委員が家庭教育の実態を探るため5月中旬に実施。4歳園児、小学2年と5年、中学2年、高校2年の子どもを持つ親のうち1248人を抽出した。回収率は99.5%。



2006年10月15日 朝日新聞


学習塾、大再編時代に 老舗も買収、小学受験に照準

学習塾業界が、大再編時代に突入している。中学受験が来年も過去最高と予測される中で、老舗(しにせ)塾を新進の大手予備校が買収した。一方で、小学校受験に強い塾が出版社に統合されるなど、再編は小学校受験にも波及している。

少子化で生徒の囲い込みの低年齢化が進み、将来は塾による「小中高一貫教育」が広がるかもしれない。

大学予備校「東進ハイスクール」を展開するナガセ(東京都武蔵野市)は10月2日、中学受験の老舗の四谷大塚(東京都中野区)の全株式を58億円で取得した。買収したナガセは四谷大塚の名称は残し、中学受験市場に本格的に参入する。

首都圏の来年の国立私立中学受験者数は約5万人。受験率は約17%と過去最高と予測されている。この市場をめぐって塾業界は競争が激しい。

上場している学習塾で最大手の栄光ゼミナール(さいたま市)はTAP進学教室を97年に買収し昨年に統合した。東京市場を狙って関西の大手塾「希(のぞみ)学園」(大阪市)は04年に進出。今年は横浜市にも開校した。

再編は小学校受験塾にも及ぶ。学習研究社(東京都大田区)は今月、小学校・幼稚園受験塾で有名な桐杏(とう・きょう)学園(東京都)の運営会社を買収した。来春、関西圏に進出する。

文部科学省によると、全国で私立小はこの10年間で27校新設された。受験者数も増えている。

私立・国立の小学校ガイドブックを出版している日本学習図書(東京都港区)によると、首都圏1都3県の私立小受験者数は、06年度は2万6000人、5年前に比べて4850人増加。国立小は1万7600人で4600人増えた。

大手塾がこうした動きに目を付けるのは、早い時期から子供を囲い込みたいという狙いがある。

個別指導塾で最大手のTOMASを持つリソー教育(東京都豊島区)は02年に小学校受験塾の伸芽会(同)を6億円で買収している。

岩佐実次社長は「これからは塾が小学受験から大学受験まで一貫教育をやる時代」と話す。

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2006年10月15日

学習塾、大再編時代に 老舗も買収、小学受験に照準

朝日新聞 2006年10月15日
学習塾業界が、大再編時代に突入している。中学受験が来年も過去最高と予測される中で、老舗(しにせ)塾を新進の大手予備校が買収した。一方で、小学校受験に強い塾が出版社に統合されるなど、再編は小学校受験にも波及している。

少子化で生徒の囲い込みの低年齢化が進み、将来は塾による「小中高一貫教育」が広がるかもしれない。

大学予備校「東進ハイスクール」を展開するナガセ(東京都武蔵野市)は10月2日、中学受験の老舗の四谷大塚(東京都中野区)の全株式を58億円で取得した。

買収したナガセは四谷大塚の名称は残し、中学受験市場に本格的に参入する。

首都圏の来年の国立私立中学受験者数は約5万人。受験率は約17%と過去最高と予測されている。この市場をめぐって塾業界は競争が激しい。

上場している学習塾で最大手の栄光ゼミナール(さいたま市)はTAP進学教室を97年に買収し昨年に統合した。東京市場を狙って関西の大手塾「希(のぞみ)学園」(大阪市)は04年に進出。今年は横浜市にも開校した。

再編は小学校受験塾にも及ぶ。学習研究社(東京都大田区)は今月、小学校・幼稚園受験塾で有名な桐杏(とう・きょう)学園(東京都)の運営会社を買収した。来春、関西圏に進出する。

文部科学省によると、全国で私立小はこの10年間で27校新設された。受験者数も増えている。

私立・国立の小学校ガイドブックを出版している日本学習図書(東京都港区)によると、首都圏1都3県の私立小受験者数は、06年度は2万6000人、5年前に比べて4850人増加。国立小は1万7600人で4600人増えた。

大手塾がこうした動きに目を付けるのは、早い時期から子供を囲い込みたいという狙いがある。

個別指導塾で最大手のTOMASを持つリソー教育(東京都豊島区)は02年に小学校受験塾の伸芽会(同)を6億円で買収している。

岩佐実次社長は「これからは塾が小学受験から大学受験まで一貫教育をやる時代」と話す。

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2006年02月04日

【中高一貫校のいま@首都圏】 教育とお金

2006年02月14日 朝日新聞
【中高一貫校のいま@首都圏】 教育とお金(1)
結婚当初は子どもは3人は欲しいと思っていた。でも、こんなにお金がかかるとは……。

東京都内に住む母親(35)は、小4の長男の塾の費用に頭を痛めている。地元の公立小入学と同時に始まった学校の完全週休2日制。子どもは「学校の授業がつまらない」と言うようになった。自分も「行事は学校、勉強は塾」と割り切っている。

だが、3年生から通い始めた最初の塾で先々いくらかかるか計算したところ、5年生からは年間80万円、6年生になると100万円近くかかることが分かった。会社員の夫(40)の年収は約480万円。慌てて他の塾の料金を調べた。

広告を見たり口コミで情報を集めたりしたほか、実際に塾にも足を運んで窓口で費用を尋ねた。ようやく見つけた今の塾は年間60万円ほど。この先もわずかに増える程度なので、ほっとしている。

だが「もう1人欲しいけれど、長男を私立中に行かせることができなくなるので産めない」と考えている。

文部科学省の04年度子どもの学習費調査によると、授業料、修学旅行費、給食費など中学校でかかる年間費用は、公立が約47万円に対し私立は約127万円。2・7倍だ。

「家計の見直し相談センター」(東京都品川区)のファイナンシャルプランナー藤川太さんは、「首都圏在住で年収が500万〜600万円の場合、子ども1人を私立中に行かせるには相当な覚悟が必要」と指摘する。

父親の小遣いを削る、車を売る、住宅ローンを見直すなどのアドバイスをするが、家計を補うため妻がパートに出るケースも少なくないという。

「1人目の教育にお金をかけたいから2人目の出産を迷っている」といった相談も、ここ数年増えている。様々なシミュレーションを提案しながら、藤川さんはこう答えることにしている。「やりくりすればなんとかなる。欲しいんだったら産みましょう」



2006年02月15日 朝日新聞
中高一貫校のいま@首都圏  教育とお金(2)
受験料や入学金に一体、どれくらい準備したらいいのか。千葉県に住む父親(49)は昨年、長男が私立中を受けた際、試験日や発表日、入学金納入期限日を細かく色分けした表を作り、トイレやリビングに張って各日にちを頭にたたきこみ、受験シーズンを乗り切った。

通っていた公立小で、クラスをまとめきれないベテラン教師の姿に不安を覚え、4年生の夏から塾に通わせ始めた。6年生になると月4〜5万の授業料に、夏期・冬期講習がそれぞれ7〜8万円かかった。

受験校を決めた際、合否のパターンで入学金がどれだけ必要かシミュレーションした。最高で84万8千円、最低でも43万1千円かかることが分かった。大学入学に備えて入っていた郵便局の学資保険を解約するのでは足りずに、自分の生命保険もいったん解約して資金に充てた。背に腹は代えられなかった。

千葉、茨城、東京にある5校に出願。受験料だけで1校当たり2万〜3万円、計約12万円が消えた。1月、茨城と千葉の学校に合格。それぞれ入学金の一部、5万円ずつを払い込んだ。

2月初め、「本命」の都内男子校の発表に出かけた。この日は千葉の学校の全額納入期限日。結果は不合格だったが、落ち込んでいる暇はない。入学金の残金26万円を携えた妻が千葉に急ぎ、手続きを終えた。結局、「捨て金」も含め48万1千円かかった。

年収は約750万円。

下に次男、三男がいる。長男は部活の合宿や交通費で思いの外お金がかかるし、次男はすでに塾通いを始めている。大きな蓄えがあるわけではなく、いっぱいいっぱいだ。「それでも、子どもが頑張っている姿を見ると、チャンスは与えてやりたい」

だが、親の力でできるのは高校卒業まで。子どもたちには「大学は奨学金を使って自分たちの力で行きなさい」と告げてある。

2006年02月16日 朝日新聞
中高一貫校のいま@首都圏  教育とお金(3)
長女の私立中受験を決意した時、都内に住む父親(43)の年収は約500万円。

勤務先の業績が振るわず、賞与が出ない一番苦しい時期だった。

しかし、公立小の学校公開日で目の当たりにした授業の風景に、愕然(がく・ぜん)とした。立ち上がって勝手に歩き出す子。机に突っ伏したままの子。考えが変わった。

受験を決めてから、家族4人で月2回取っていた外食をやめた。毎月の家計を「入金口座」「生活費口座」などに分け、収入と支出を明確にして家計を徹底的に管理した。月払いの保険料をすべて年払いに切り替えたところ、年額で20万円強も節約できた。

自分の小遣いも減り、月6万円が最後は4万5千円までカットされた。ランチは500円以内に収め、飲み会の誘いも3回に1回は断った。

私立は、受験だけでなく入った後もお金がかかる。学校調べには力を入れ、5年生の頃から説明会は40校程度回った。中学から高校に上がる時に制服を作り替える必要はないか、海外研修はあるのか、あるとすれば費用や参加率はどの程度かも尋ねた。

長女は高2、私立中を選んだ次女も2年生になる。会社の同僚に私学の費用を問われたことがきっかけで、一昨年、自分の体験を盛り込み、私立中の情報が検索できるホームページ
(http://www.5gcj.com/)を立ち上げた。

学校説明会で手に入れたパンフレットや電話、メールを駆使し、首都圏約300校の入学金や初年度納付金などの情報を集めた。条件を指定すると、目当ての学校が検索できる。学校によっては初年度納付金が約100万円も違うケースがあった。

今は会社の業績も回復し、年収は約750万円、妻(43)もネットを使った収入がある。

だが、子ども2人を私立に通わせて、さすがに蓄えが底をついた。少しでも貯蓄ができる生活を始めないと、と妻と話している。



2006年02月17日 朝日新聞 


【中高一貫校のいま@首都圏】 教育とお金(4)


首都圏に住む主婦(45)は8年前、双子の子どもを中高一貫校に通わせる決意をした。

きっかけは、授業参観日の担任教師の一言。

「小学校4年の漢字は、5年生で書ければいいんです」

「ゆとり教育」への不信が募った。友達の「あっちはリレーの選手だけど、お前は違う」という何げない言葉に、片方が落ち込む姿も見た。別々の学校に通わせたかった。

一人は東京都内、もう一人は埼玉県内の私立に合格。高校3年のいま、それぞれ国立大と私立大の入試を目前に控える。

週5日のパート収入は年100万円余。夫の収入を足すとほぼ1千万円となる。教育費は、約250万円で、毎月20万円かかる計算だ。ボーナスは多い時で数十万円貯金した。

「教育費で50万、80万かかる月もある。常に蓄えに回すことを考えた。毎月の生活費を一定にするのも鉄則でした」

入学時、学校のパンフレットにあったのは中学の入学金と授業料だけ。高校進級時も入学金が必要な学校があるとは中3まで知らなかった。施設の新築費、教材費、夏期補習など合宿費、PTA会費……予期せぬ出費が続いた。

一方の学校では、教師が生徒に、教室で「寄付のお願い」の手紙を手渡す。表向きは「有志」だが、催促を無視し続ける家庭の生徒には手紙が渡され続ける。

一方で、医師など高収入の家は、何口も寄付しているという話も聞こえてきた。

「全く払わない家もあるけれど……。うちは一度、20万円払ったきり。親が負い目に感じるのを学校は分かってやっているのか」と憤りすら感じる。

だが、子の言葉に救われた。「寄付はもういい。迷惑かけてごめん。でも、自分は意思が弱いから、勉強させられる私立で正解だった」

公教育だけで大学進学と就職が保証される社会なら、こんなお金の苦労はないのか。大学の学費で悩みながら、そう思うことが多くなった。
posted by 受験オタク at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 中学受験事情